トイレは限られた空間だからこそ、ちょっとしたリフォームで劇的に印象を変えられます。特に壁紙(クロス)はトイレの面積に対して占める割合が多く、選び方によって理想のトイレに近づけやすくなるでしょう。
この記事では、トイレの壁紙リフォームでおしゃれな空間を実現するためのポイントや、費用相場、注意点などを詳しく解説していきます。壁紙リフォームで、毎日使うトイレをもっと心地よく、もっとおしゃれに変身させてみませんか?
目次
おしゃれなトイレを実現するための壁紙・タイル選びのポイント
トイレに使用する壁紙の色選びは、空間の印象を大きく左右する要素です。ここでは、理想のトイレ空間を実現するために、色の効果や柄の用い方を解説します。
色の効果的な使い方
トイレをどのような雰囲気にしたいかによって、適切な色使いが異なります。ここでは「広く見せる」「明るくする」「落ち着かせる」の3つのパターンに適した、色の選び方を見ていきましょう。


トイレのような狭い空間では、白や薄いベージュなどの膨張色を使うことで、空間を広く見せる効果が期待できます。淡いパステルカラーも、圧迫感を与えず空間を広く見せるのに有効です。

明るく清潔感のあるトイレにしたい場合は、白やクリーム色、黄色などの明るい色を選びましょう。これらの色は、光を反射しやすく、空間を明るく照らしてくれます。

落ち着いた雰囲気のトイレにしたい場合は、ネイビーやグレー、ブラウンなどの暗めの色を使用するのが効果的です。これらの色は、リラックスした雰囲気を演出し、くつろげる空間を作り出すのに役立ちます。
ただし、狭いトイレに暗すぎる色を使うと、圧迫感を感じさせてしまう可能性があるので、暗めの色を使う場合は、白や明るめの色と組み合わせて使う、あるいは、照明で空間全体を明るくするなどの工夫が必要です。
柄の効果的な使い方
トイレの壁紙選びでは、柄も重要な要素です。柄を効果的に使用することで、空間に奥行きやリズムが生まれ、個性を演出できます。


ストライプ柄は、空間にリズム感を与え、視覚的な効果で広さや高さを演出できます。縦ストライプは天井を高く見せ、狭いトイレでも開放感を生み出します。横ストライプは空間を広く見せる効果があり、窮屈さを軽減する効果も。

幾何学模様は、空間に動きを与え、モダンでスタイリッシュな印象を与えます。三角形や四角形、六角形など、さまざまな幾何学模様があり、組み合わせによって個性的な空間を演出できます。

花柄や植物柄は、空間に華やかさや自然の温もりを与え、リラックス効果を高めます。小柄な花柄は可愛らしい印象に、大柄な花柄はエレガントな印象に。植物柄は、ボタニカルな雰囲気を演出し、落ち着ける空間を作ります。

抽象的な柄は、空間に個性とアクセントを加え、アーティスティックな雰囲気を演出してくれます。大胆な色使いやデザインを取り入れると、トイレ空間がより印象的になります。
アクセントクロス・タイルの活用

トイレは狭い空間だからこそ、アクセントクロスやタイルなど個性的なアイテムにもチャレンジしやすいのです。そして、配色や配置を工夫することで、より洗練された空間を創り出すことができるでしょう。
例えば、殺風景になりがちなトイレの背面に、色や柄の入ったアクセントクロスを貼ることで、視線が集中し、空間に奥行きが生まれます。
また、壁の一面だけタイルを貼るのもおすすめです。タイルには、光沢のあるものやマットなもの、さまざまな色や模様があるので、空間に合わせて選ぶことで、高級感や清潔感を演出できます。
アクセントクロスやタイルを選ぶ際には、ベースとなる壁紙や床材との相性を考慮することも忘れずに。ベースがシンプルな白やベージュの場合は、アクセントに大胆な色や柄を取り入れてもバランスが良くなります。
反対に、ベースに柄がある場合は、アクセントはシンプルな無地を選ぶと、空間がうるさくならず、まとまりのある印象になります。
お手入れが楽になるトイレの壁紙の機能

トイレのお手入れの手間を軽減したい方は、選択肢の一つとして機能付きの壁紙を検討してみましょう。壁紙の種類を変えるだけでも、トイレの気になる悩みが軽減できるかもしれません。
消臭・抗菌機能
<こんな方におすすめ>
・トイレの臭いが気になる
・小さな子どもがいるので清潔を保ちたい
・ペットのトイレも設置しているので衛生的にしたい
トイレの壁紙を選ぶ際に、消臭・抗菌機能を備えた壁紙を選ぶと、清潔なトイレを保ちやすくなります。特に、中や表面に吸着剤や抗菌剤、光触媒などが配合されている壁紙の場合、トイレ特有の臭いや雑菌の繁殖を抑える効果が期待できます。
撥水・防汚機能
<こんな方におすすめ>
・小さな子どもがいるのでトイレを汚すことが多い
・手洗いをしたときの水の飛び散りが気になる
・掃除の手間を省きたい
トイレの壁紙に撥水・防汚機能を備えたものを選べば、日頃のお手入れが格段に楽になります。万が一、水滴や汚れが付いても簡単に拭き取ることが可能です。
防カビ・調湿機能
<こんな方におすすめ>
・トイレの湿気を解消したい
・カビの発生を防ぎたい
・トイレの壁紙や下地の劣化を防ぎたい
水を使う場所であるトイレは湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい環境です。あらかじめ防カビ・調湿機能を持つ壁紙を選べば、湿度を調整してくれるため、カビの原因となる結露が起こりにくくなります。結果として壁紙や下地の劣化を防ぐことにもつながるのです。
タイルに機能性を求めるならエコカラットがおすすめ

タイルを取り入れつつ、消臭や調湿といった機能を求める場合には、エコカラットが最適な選択肢といえるでしょう。機能性だけでなく、デザイン性にも優れており、快適かつおしゃれなトイレが実現できます。
吸放湿性能
珪藻土の約6倍、調湿壁紙の25倍以上の吸放湿性能を持つエコカラットは、トイレの湿気を効果的に調整し、快適な湿度を保ちます。カビやダニの繁殖を抑制し、清潔な空間を維持するのに役立ちます。
脱臭効果
アンモニア臭などのトイレ特有の気になる臭いを吸着し、脱臭します。消臭剤や芳香剤に頼りすぎることなく、自然な空気環境を作ることができます。
お手入れの簡単さ
水拭き掃除が可能なため、トイレの清掃も簡単です。用を足した際の飛び散り汚れなども手軽に拭き取ることができ、清潔さを保ちやすい点も魅力です。
デザイン性
エコカラットはさまざまなデザインとカラーバリエーションが豊富なので、トイレの雰囲気に合わせて選ぶことができます。

凹凸が生み出すリズム感のある表情が、おしゃれなトイレ空間を演出しています。気になる臭いも抑えつつ、お手入れが楽なのもうれしいポイントです。

一見アートパネルのように見えるのが、エコカラットです。トイレにアクセントを加えつつ、消臭や調湿といったうれしい効果がある点も魅力です。
トイレの壁紙と床材を同時リフォームで清潔感アップ!

トイレの汚れや臭いは壁紙だけでなく、床材にも染み込んでいるため、壁と床を同時にリフォームするのがおすすめです。ここでは、代表的な床材の特徴を見ていきましょう。

クッションフロアは塩化ビニール製のシート状床材で、水に強く、柔らかな質感が特徴です。安価で施工が簡単であり、デザインも豊富なので、手軽にトイレの雰囲気を変えたい方におすすめです。一方で、傷つきやすく耐久性が低いというデメリットもあります。
フロアタイルも塩化ビニール製の床材ですが、シート状ではなく板状やタイル状などになっています。木目や石調などリアルな質感が表現されており、高級感を演出することができます。水や汚れに強く、耐久性も高いのですが、クッションフロアより高価です。
セラミックタイル/磁器質タイルは、焼き物でできたタイル状床材で、水や汚れに非常に強く、高級感があります。ただし、耐久性が高い一方、高価で施工が複雑です。また、固いものを落とすなど強い衝撃を与えると、破損しやすいのもデメリットです。
フローリングは、天然木または複合材でできた床材で、温かみのある質感が特徴です。高級感がありますが、水に弱く、メンテナンスが必要です。トイレの床材としてはあまり一般的ではありませんが、使用するなら表面塗装されたものを選ぶと良いでしょう。
トイレの壁紙・床材リフォームの費用相場

トイレの壁紙リフォームを検討する際、多くの方が気になるのは費用相場ではないでしょうか。壁紙だけでなく、床材も一緒にリフォームする場合、どの程度の費用がかかるのか気になる方もいるでしょう。 この章では、壁紙のみ、そして壁紙と床材両方のリフォーム費用相場について詳しく解説します。
壁紙のみリフォームした場合
トイレの壁紙リフォームをする際、壁紙のグレードによって費用が左右されます。壁紙のグレードは大きく分けて「スタンダードクロス(量産クロス)」「ハイグレードクロス(1000番クロス)」「高級価格帯クロス」の3種類があります。

※上記はあくまで目安です。施工費には、既存の壁紙の剥がし費用や下地処理費用も含まれます。
スタンダードクロスは一般的に使用されることが多く、比較的安価で、シンプルなデザインが多いのが特徴です。
ハイグレードクロスは、スタンダードクロスよりも高価で、豊富なデザインから選択できます。防カビ、消臭、撥水などの機能を備えているのも特徴です。
高級価格帯クロスは、有名キャラクターや、ブランドのデザインパターンを使用したもの、天然素材を使用したものなどです。
ただし、トイレの壁紙リフォームに必要な費用は材料費だけでなく、施工費も必要となります。一般的なトイレ(約1帖)をリフォームする場合、スタンダードクロスは39,800円~、ハイグレードクロスは47,800円~、高級価格帯クロスは64,200円~、が費用相場です。
これらの費用はあくまで目安であり、ご自宅のトイレの状態や選択するクロスの種類などによって費用は左右されるため、正確な金額を知るには直接リフォーム業者に見積もりを依頼することが大切です。
壁と床をリフォームする場合
壁紙の貼り替えと床材の張り替えを一緒にした場合、以下の費用が必要です。

※上記はあくまで目安です。材料費に加えて養生費や廃材処分費も含まれます。
※床材は張り替えを想定
床材を張り替えず、既存の床材の上に重ね張りした場合は、費用を抑えやすい傾向にあります。ただし、重ね張りが可能かどうかは、ご自宅のトイレの状態によります。
適切な工法はそれぞれ異なりますので、リフォーム業者に相談してみましょう。
トイレの壁紙リフォームにおける失敗例と対策法

壁紙の選択ミス
壁紙選びはリフォーム成功のカギとなる大切な要素ですが、選択を誤ると後悔する原因となります。ここでは、よくある失敗例と、失敗しないための対策法を具体的にご紹介します。
失敗例1:暗すぎる色を選んでしまい、トイレが狭く感じる
トイレは狭い空間のため、暗い色の壁紙を全面に使用すると圧迫感が出やすくなります。暗い色はアクセントカラーとして1面だけにするなど、場所を限定して使うのがよいでしょう。
失敗例2:派手すぎる柄を選んでしまい、すぐに飽きてしまった
1日に何度も使うトイレは、壁紙を見る回数も多くなるため、派手なクロスを取り入れると飽きやすい傾向があります。個性の強い色柄のクロスを取り入れる場合は、小さめの面積や、壁の一面のみのアクセントクロスとして取り入れるのがおすすめです。
失敗例3:凹凸のある壁紙を選んでしまい、掃除がしにくい
トイレは汚れやすい空間であるため、できるだけ凹凸のない、フラットなお手入れのしやすい壁紙を選びましょう。あらかじめ防汚加工や撥水加工が施された壁紙を選ぶのもおすすめです。
失敗例4:湿気や臭いが気になるようになった
そもそもトイレは、湿気や臭いがこもりやすい場所です。消臭効果や防カビ効果、調湿効果のある機能性壁紙を選ぶのがポイント。エコカラットなどの機能性壁材を採用するのも効果的です。
壁紙を選ぶ際には、サンプルを取り寄せて、実際のトイレ空間でどのように見えるかを確認することをおすすめします。照明との相性も重要なので、サンプルをトイレの壁に当てて、明るさや色の見え方を確認しましょう。
仕上がりがイマイチ
壁紙はデザインによって厚みに差がある点にも注意しましょう。リフォームの場合、壁紙を貼る下地に凹凸がある場合が多く、選んだ柄によっては仕上がりが悪くなる場合があります。特にトイレのような狭い空間では、壁のわずかな凹凸が柄の見え方に影響します。
このような失敗を避けるためには、下地の凹凸をカバーしやすい、厚みのある「リフォーム向け」のクロスを選ぶのがおすすめです。
プロの意見を参考にしながら壁紙を選ぶことも、失敗を避け満足のいくリフォームにつながるポイントです。
慣れないDIYで失敗
「壁紙くらいなら自分でもできるかも…」とDIYに挑戦する方もいるかもしれません。しかし、トイレは狭い空間でありながら、便器やタンク、ペーパーホルダー、タオルハンガーなど、意外と障害物が多い場所です。
そのため、壁紙の施工にはある程度の技術と経験が必要です。安易にDIYに手を出した結果、かえって見た目が悪くなり、結局プロに依頼してやり直してもらうことになるなど、余計な費用が発生する可能性があります。
DIYでリフォーム費用を抑えたい気持ちも分かりますが、トイレのような特殊な空間の壁紙の貼り替えは、プロに依頼する方が安心です。プロであれば、スピーディーかつ綺麗に仕上げてくれますので、結果的に満足のいくリフォームとなるでしょう。
壁の下地の状態が悪く追加費用が発生した
壁紙の貼り替え工事において、下地の状態は最終的な仕上がりや費用に大きく影響します。見積もり時には判別できず、既存の壁紙を剥がしてみないと現状を把握できないため、貼り替えには少なからず追加費用の発生リスクが伴います。
下地の状態に影響を与える要因は、湿気、地震による歪み、既存の壁紙の種類や状態などさまざまです。これらの要因により、下地の劣化や損傷が進むと、追加の補修作業が必要になります。
見積もり時には下地の状態を正確に判断できないため、追加費用の発生リスクを想定しておくことが重要です。業者との打ち合わせで、想定されるリスクについても事前に確認しておきましょう。また、余裕を持った予算計画を立てておけば、不測の事態にも対応できます。
壁紙のポイントを押さえておしゃれなトイレを実現しよう

トイレは限られた空間だからこそ、壁紙の選び方によって空間の印象が大きく左右されます。汚れやすい場所でもあるため、デザインはもちろんのこと、リフォーム向きの厚みがあるかどうかや、機能性にも考慮して最適なものを選びましょう。
「理想のトイレのイメージはあるのだけれど、どんなクロスを選べばいいか分からない」といったお悩みがあれば、プロに相談するのがおすすめです。
もし北東北エリアでトイレのリフォームを検討中であれば、ぜひドルフィンにご相談ください。現地調査と丁寧なヒアリングのもと、お客様にピッタリなトイレの内装デザインをご提案させていただきます。
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